Carl Zeiss Biogon T* 25mm F2.8 ZM

August 3, 2010

普段、買ったとか売ったとかをあまり書きませんが、ライカを使い始めてからというもの、レンズの出入りがかなり頻繁です。28mm〜35mmだと、過去に下記レンズを所有していました。

・Elmarit 28mm F2.8 2nd 初期(1stと同じ外観で露出計作動)
・Elmarit 28mm F2.8 3rd
・Summicron 35mm F2 1st(8枚玉)
・Summicron 35mm F2 2nd(6枚玉・角なし)

僕は35mmの画角が好きで、基本的にレンズ交換をしないから、APS-HのM8に28mmのレンズを付け、M6に35mmのレンズを付け、画角を合わせるためにこういう偏った買い方をしていました。過去形で書いているのは、すべてもう手元にないからです。もう、ライカを見切りました。

フレアやゴースト、点光源の汚いボケ、また日中に赤く写るなどの現象が、それほど厳しくない環境でこうも頻発するのは如何なものかと思いまして。人によっては「味」と捉える向きもあるようですが、僕には「欠点」にしか感じられません。そしてそのレンズが高い。SummiluxやNoctiluxクラスのものであればいくらかマシなのかもしれませんが、例えば、各種収差を抑えるために少し絞るとなると、それらのアドバンテージでさえ霞んでしまいます。一方で、ライカと比較すると安価な部類のツァイスの方が余程写りがいい。言葉は悪いですが、わざわざ高いお金を出して性能の悪いレンズを使ってる自分が滑稽に思えてきました。

ライカレンズの残念な描写例。

というわけで、手持ちレンズのラインナップを一新することに。まずは28mmと35mmから。

28mmのレンズはAvenonやらHexanonやら、店頭試写も含めると全部で7種ほど試しましたが、以前、主にE-P1用として所有していたCarl Zeiss Biogon T* 28mm F2.8 ZMが一番よかった。とはいえ、同じレンズを買い直すのも気が進まないから、今回は冒険して25mmをチョイス。M8に付けると約33mm。評判のいいレンズだから試写が楽しみ。

目下最大の悩みは35mmのレンズ。ここ最近、色んな方々の写真を見て回っていますが、35mmの2本のツァイスが甲乙付け難く、また評価もバラバラで決め手に欠きます。ツァイス以上にNOKTON classicの方が良さそうな気もするし、せっかくだったら全部ツァイスで揃えたい気持ちもある。しばらく悩む日々が続きそうです。

Carl Zeiss Biogon T* 35mm F2 ZM
Carl Zeiss C Biogon T* 35mm F2.8 ZM
Voigtländer NOKTON classic 35mm F1.4 S.C


2012年9月15日追記

アクセスの多い記事なので作例を追記します。以下すべてM8とCarl Zeiss Biogon T* 25mm F2.8 ZMの組み合わせで撮った写真。撮影地は1枚目が明治神宮、それ以下はすべてカンボジアです。

Biogon 28mm同様にシャープで、コントラストも程よく高い。色のりがよくてしっとりとした好みの描写です。寄るとけっこうボケるのもいい。25mmと28mmで悩む人が多いかと思いますが、描写が似ていて、どちらを選んでも間違いないですね。使うボディ(画角)に合わせて使いやすい方を選ぶ、という選び方でいいと思います。もしくは、やや色乗りがいい25mmを選ぶか、レンズの全長が9mm短い28mmを選ぶか。僕は25mmと28mmでブラインドテストをやったら、当てる自信がない。

Carl Zeiss Biogon T* 25mm F2.8 ZM
Carl Zeiss Biogon T* 28mm F2.8 ZM

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